ネパール在住者にとって、中国東方航空は人気のある路線です。
私たちも最初の頃は、中国東方航空を使って入国していました。でも、最近は他の路線を使うことが多くなりました。
今日は中国東方航空のメリット、デメリットを私たちの搭乗記とともにご紹介します。
中国東方航空のフライトスケジュールは?
まず、中国東方航空のフライトスケジュールをざっくりご説明します。
2ヶ月前までにチケットを押さえるという条件で、ネパール入の一般的なフライトスケジュールは次のようなものです。
ルート1
①日本の各都市 午後出発→(約4時間のフライト)→上海着
②上海 夕方出発→(約4時間ほどのフライト)→夜中 昆明着 【待ち時間:約14時間】
③翌日14時頃 昆明出発→(約3時間半のフライト)→現地時間17時頃カトマンズ着
ルート2
①日本の各都市 午後か夕方出発→(約4時間のフライト)→夜上海着 【待ち時間:約12時間】
②上海 朝出発→(約4時間のフライト)→昼頃 昆明着
③昆明 午後出発→(約3時間半のフライト)→夕方カトマンズ着
ただし…2ヶ月を切ると、乗り換えが3回とか、もっと変な時間に到着など条件の悪いチケットになっていきます。
中国東方航空を利用される時は、早めの予約をおすすめします。
どちらのルートも利用したことがあるのですが、私たちのおススメはルート2です。理由はこの後でご説明しますね。
中国東方航空でネパール入りするメリットは?
なかなかなメリットがあります。
- 航空券が安い(最安チケットは往復で45,000円ほどとか!)
- 預入手荷物が1人あたり23キロを2個まで預け入れられる
- 日本の地方空港発着便が多く、地方在住者が使いやすい
中国東方航空でネパール入りするデメリットは?
- 最低2回は乗り換えがある
そのうち一回は中国国内線への乗り換えになる
- 経由地で長い待ち時間があり、一泊しなければならない
- 遅延が多い、1~2時間の遅延は普通
- 経由地の空港では英語がほとんど通じない
中国国内線でのトランジットの問題点は、その都度預入荷物を出し入れしなければならないことです。時間もかかり、体力も消耗してしまいます。
そして、昆明に夜中に到着する便(ルート1)もなかなかやっかいです。中国語以外、ほぼ通じない真夜中の空港で、眠る場所を求めてさまよわないといけません。
足つぼマッサージ、ソファー付きの飲食店などで眠ることもできますが、個室でもないのでセキュリティが心配ですね‥。
それでは、ここからわたしたちの波乱万丈な搭乗記をご紹介します。よかったら最後までお付き合いくださいね。
中国東方航空 波乱万丈搭乗機
事件1:上海虹橋(ホンチャオ)乗り換え事件
これは事件というより、下調べが足りなかったことが原因でもありました。
上海にはふたつ国際空港があるのですが、今回は虹橋着~虹橋発のフライトで空港待ち時間が3時間でした。
同じ空港からの出発ですし、余裕をもってトランジットの時間をとったつもりなので、さっさとチェックインしてあとはコーヒーショップでゆっくり時間を潰せるかなぁ…とイメージしながら、ぼんやりと降り立ちました。
ところが、案内表示版を見ても次の乗り場を探すのですが見つからない…。インフォメーションで聞くと、ここではないからサブウェイに乗れと言われます。
よく見てみると、私たちが降りたのは第一ターミナル、次の飛行機が出るのは第二ターミナルと書いてあります。地下鉄という事は、ずいぶん離れた場所にあるのか? まずい!乗り遅れだけは避けなければ!‼
とにかく言われるままに地下鉄を探します。空港のカートも使えなくなったところをふたりで100キロあまりの荷物を必死で運び、歩け、歩け…。
やっと地下鉄の入口に辿り着くと、10段ほどの階段!
ここはサントスが頑張って、ひとつ23キロの荷物を4つ運んでくれました。
階段を上ると、長い下りのエスカレーター。一人23キロの荷物二つと機内持ち込み手荷物、そしてリュックを背負い、踏ん張ります。
駅に着くと、隣のエアポート駅までひと駅地下鉄に乗るようです。
日本で元に両替しておいて良かった(^O^)!
地下鉄に乗る時もまた重い荷物の上げ下げをして、目的の駅に着いたら汗だくでした💦
そこから、昆明行きのチェックインカウンターまでも再び、歩け、歩け…で何とか辿り着きました。なんで中国の空港はこんなに広いんでしょうか?
事件2:セキュリティチェック事件
汗だくでようやくたどり着いたチェックインカウンター。
時計を見るとまだ1時間ちょっと時間があるようです。良かった。急いだかいあって無事間に合ったo(^-^)oと思いながらカウンターで手続きします。
ここでスーツケースたちを預けるのですが、なぜか上海の荷物検査はとても厳しいようなのです。
前回同様引っ掛かった私たち。別室にご案内です。
どうやらリチウムイオン電池の預け入れが禁止されているようで、セキュリティでバッテリーや変わった機械が見つかると開けて、中身を念入りに確認されます。
この度はラップでぐるぐる巻きにしたダンボールと、納豆を作るために購入した発酵マシーンを苦労して詰めたスーツケースを開けるよう指示されます。
ダンボールの中からはキッチンスケールくらいしか出て来ず、なんで開けられたのかもわからない…。必死で詰めた箱とスーツケースを元に戻すのにまた時間がかかり、解放されたのは次のフライトの30分前!
急いで保安検査を受けて、ボーディングタイムの5分前に、やっとこさ到着でした。
同じ空港内の移動(しかも、国内線!)にこんなに時間がかかるなんて…*_*;恐るべし中華人民共和国…。
上海乗り換えは、虹橋空港は避けて、東浦空港を利用すべし!
中国旅行をされるときはぜひ気をつけて下さい(この変圧器、実はカトマンズでも引っ掛かりました💦)
チケット購入時に上海の利用空港を見極める方法
どちらも中国東方航空の上海経由ですが、表記が違っています。
- 虹橋(ホンチャオ)空港→SHA
- 東浦(プートン)空港→PVG
を表しています。
この表記に気をつけて選択しましょう。
上海・東浦(プートン)空港 エアポートホテル&手荷物情報
個人的に虹橋(ホンチャオ)乗り換えはおすすめしないので、東浦(プートン)空港の情報です。
エアポートホテル
ダ ゾン プドン エアポート ホテル シャンハイ (Da Zhong Pudong Airport Hotel Shanghai)
ターミナル1と2 の間 立地がよく深夜便または早朝便利用でしたらとても便利です。料金は2ヶ月前の予約でアゴダで1部屋6,500円〜。大変評判の良いホテルです。
こちらのホテル直近の予約は部屋が売り切れていました。早めの(2ヶ月以上前)予約が確実なようです。
>>>agotaで見る Da Zhong Pudong Airport Hotel Shanghai
近場のホテル
もう少し安くあげたい場合は無料のシャトルバスで行けるホテルもあります。その場合、多い荷物は空港に預けることをおすすめします。(無料シャトル付きのおススメホテルは>>>こちらの記事)
私たちは、シャトルバスに乗る時に23キロの荷物4つを持ち込んで、非常に迷惑がられました‥(-_-;)
空港内 荷物一時預かり
中国語で『行季寄存』と書かれています。
T1、T2ターミナルどちらにも2箇所あります。
一般的なスーツケースが収まるサイズ、6-3型(88×32×57㌢)で24時間 35元
営業時間 朝6時から夜23時まで
事件3:真夜中の昆明で客引きに付いて行った話
さて、やっとの思いで上海を通過した私たち。
3時間半のフライトで向かう先は、中国東方航空の一大ターミナル昆明(クンミン)です。
元々今回の旅の最大の試練は、昆明だと思っていました。何故なら、今回のフライトでは昆明に23時に到着後、引き取った大荷物とともに、翌日の14時半まで長〜いトランジットが待っているからです。
昆明については、事前に色々調査をしていたので、計画はバッチリ決まっていました。以前上海で、大荷物を持って深夜ホテルまで移動するのにとても苦労した経験から、今回は空港で夜明かしをする計画を立てました。
空港内の足つぼマッサージ店で、一人100元でベッドを借りて朝まで休憩し、後はレストランかカフェでネットでもして過ごそうかと考え、店の場所や写真も、事前に調査済み。
次こそは計画通りにいきますように!と願いつつ、2階の足ツボ屋さんのある場所へ向かいました。
が…そこには写真とはちょっと違う様子の店が。
朝まで休憩できますか?と聞いてみると、「260元」との答え。
高い!! どちらも英語が上手く話せないこともあって、交渉もうまくいかないまま、一時撤退して作戦を練ることに。
ひとまず第二、第三候補の宿泊場所を当たってみるために、サントスは夜中12時に空港内を探索に行くことになりました。
こぴらが10分くらい荷物番をしながら待っていると、20代前半くらいの女性が話しかけてきました。もちろん中国語で。
意味がわからず聞いていると、所々で聞こえてくる単語から、どうやらホテルの客引きのようです。スマホで見せてくれた写真からすると、それほど悪い部屋ではなさそう。が、それ以上のことはわかりません。
そのうちサントスも戻ってきて、客引きのお姉さんも英語のできる仲間のお兄さんを電話で呼んで、4人で交渉開始。
どうやら空港から7分のところにあるホテルで、1部屋268元(約4500円)往復の送迎付き、明日のフライト時間に合わせて、空港まで送ってくれるとのこと。
さっきの足ツボ屋とほぼ同じ値段で、昼まで居れる個室、ベッド付き。深夜の客引きからの条件からすると悪くなさそう。ただしその話が本当ならですが…。
深夜の中国、言葉も通じない場所で、いきなり話しかけてきた怪しげな客引きについて行って良いものかどうか…スリリングな展開に、背中が汗ばむのを感じます。
客引きの二人の目をみると、悪い人たちではなさそうな気が。しかも荷物を盗まれる心配なく、ぐっすり眠れる個室とベッド…朝からの移動でクタクタの私たちには、とても魅力的な話に聞こえてきます…
こっそりサントスとアイコンタクトで会話
はい。私たち客引きについていきました。
疲れとトラブルの連続で、もうどうにでもなれというモードになっていたんでしょうね。
多少のトラブルなら人生のネタにもなるだろう!
半ば開き直りながら、お兄さんたちについて空港の薄暗い地下駐車場におりていきます。どんどん薄暗い奥につれていかれるんだけど大丈夫だろうか… 売り飛ばされたりはしないだろうか… と不安になる二人。結局駐車場の出口まで歩いて行き、待機していた白いワゴンに他の中国人と一緒に乗せられて出発。
サントスは、そっとスマートフォンのストップウォッチを起動し、お兄さんの言ったホテルまでの所要時間が本当かどうか測り始めます。
結局きっちり7分でホテルに到着。私たちを乗てきたワゴンは、私たちと荷物を降ろすと、他の乗客を乗せて去っていきました。
降りたのは外国人の私たち二人だけ。また背中に冷たい汗が滴ってくるのを感じます。
深夜の薄暗いフロントには中年男が一人。恐る恐る「ハウマッチ?」と尋ねると男性はおもむろに
「トゥー サウザンド シックスティ エイト(2千68元≒約4万5千円)」
え? 客引きのお兄さんの言っていた値段の10倍!? しまった、ダマされた‼
目の前が真っ白になりそうなところを必死でこらえ、「空港で268元って聞いてきたんだけど!」と強い口調で詰め寄ると
男性は「あ!」という顔を浮かべた後、照れ笑いしながら「あ、サウザンド(千)じゃなくてハンドレッド(百)だった」
どうやら英語が苦手なため、百と千を言い間違えただけのようでした。
一気にホッとして、お互い笑ってしまいました(^_^;))
通された部屋は、少しカビくさく湿っぽいものの、悪くはない部屋で、旅と緊張の疲れもあり、 6時間ぐっすり寝ることができました。その後も昼までゆっくりでき、少し散策して屋台で安く食事もできたので、深夜の客引きに付いて行った結果は、なかなかだったと思います。
昆明空港情報
エアポートホテル
昆明長水机場賓館
空港内にあり立地は最高! エレベーター三階を降りてすぐ
シングルで一泊約8000円、ツインだと10,000円以上していました。
体力温存と安全面を考えると良い選択かもしれません。ただ、せっかく安いチケットで旅しているなら、勿体ない気もします。
バングラデッシュ宿
ネパール人を対象にしたバングラデシュ人が経営する安宿があるそうです。
飛行機から降りたネパリを探して付いていくとたどり着けるとか。
部屋の状態はよくわかりませんが、送迎付き、食事付きで1人Rs.1,000と格安だそうです。
結論:中国東方航空から足が遠のく
この度の搭乗は私たちにとってかなりのダメージとなりました。
- 乗り換えが大変すぎる
- 荷物検査が厳しすぎる
- 経由地での宿泊が大変すぎる
荷物をたくさん運べるメリットは大きいですが、私たちは関東在住。ほかのフライトの選択肢も選び放題。
それ以来、多少荷物を減らしてもスルーバゲッジでネパールまで到着できる、マレーシア航空、キャセイパシフィック航空などを利用するようになりました。
私たちがマレーシア航空、キャセイパシフィック航空をおススメする理由
1、とにかく楽にネパールまでたどり着ける。荷物の出し入れなし、トランジットでの宿泊も必要なし。
2、荷物もそこそこ(マレーシア航空25キロ、キャセイパシフィック30キロ)預けられる。やや少ないが数千円で数キロ増やすことも可能。
3、他の快適路線(タイ航空、大韓航空)より割安。
4,レガシーキャリアなので、機内食などのサービスもちゃんとしています。イスラム圏の会社ですが、ビールももらえます。
コスパと労力を考えると今のところ、私たちにとっては最適です。
乗継によっては、宿泊が必要になるチケットもありますので、よく確認してチケットは購入されますように!
おすすめチケットサイトはこちらに情報があります。
2007年から運休になっていた、ネパール航空の日本・ネパール間の直行便が、2019年8月から再開された。 これまでは、必ず経由地でのトランジットが必要だったことを考えると、飛躍的に便利になりました。 ただし、ネパールへの直行便の[…]
まとめ
荷物が少なくて移動が楽な人、または若くて体力のある人ならば、中国東方航空で行くのもそれほどのデメリットにはならないかもしれません。また、地方都市から出発するなら、多少高いエアポートホテルにとまっても、メリットは大きいかもしれません。
私たちはこの路線、ギブアップしてしまいました(;_;)
皆さんも、体力・時間・財力に応じて、最適の航空会社を選んで下さいね。
ついにこの日がやって来ました! 日本⇔ネパール間に、ついに直航便が運航されました。 運航するのはネパール航空。実はネパール航空は2007年まで上海経由の直行便を運航していたのですが、事情によりその後12年間運休状態が続いていました。それ[…]
おススメ!旅の節約術
海外旅行に行くことが決まったら、万一に備えてやはり保険はかけたいですね。 海外でけがや病気にかかった場合、治療費が大変高額になる場合があります。 アジアではこんな事例があります。 【タイ】スピードボードに乗船中に転倒し[…]
遠いネパールまで遥々お越しいただいた旅行者の皆さん、ようこそ! カトマンズ市内の移動はツーリストであれば、タクシーを使うことが多いと思います。 日本に比べてずっと安くタクシーを使えるのは魅力ですが、カトマンズのタクシーは交渉制。[…]
この記事が良かった方、役立った方はぽちっと応援お願いします↓↓↓