ネパールのタライ地方の観光名所で有名なのは、チトワン国立公園、バルディア国立公園、そしてルンビニです。
ルンビニはブッダ生誕の地で日本からのツアーに組み込まれることもありますが、どちらかというとマイナーな観光地です。
でも、2019年にはルンビニ近隣のバイラワに、国際空港がオープンするという噂が!そうなれば30分ほどで行けるルンビニは、ずっと行きやすくなりそうです。
バイラワの国際空港の最新情報は、「ルンビニへの行き方」で書いています。
一年ほど前のことですが、友人たちとインドの国境に近い町に、数日間出かけることになりました。滞在中のある午後、ネパリの友人たちはインドまで買い物に行くとのこと(ネパリはノービザ、ノーパスポートで自由にインドに行けます。そしてインドは物が安いのだとか!)。
サントスと私は外国人なので、このルートではインドには入れません。ケ ガロン?(どうしようか?)安ホテルにいるのもつまらないし…。話し合った結果その町から2時間で行けるルンビニにでも行こうか、となりました。
今回の記事では、ルンビニは何があるの?ルンビニの歴史は?どうやって行くの?という疑問にお答えします。
ルンビニとは実は広範囲を指しています
『地球の歩き方』を以前に読んでいたのですが、ルンビニのイメージが何となく掴みにくかったんです。そもそも、観光地“ルンビニ”園は、東西100キロほどにおよぶ大きなルンビニ県の中の小さな聖園。
たた世界遺産ルンビニ園に着くと、地図で見ていた以上に園内が広い広い…!やっと入り口のゲートを見つけます。
地図で見ると総敷地面積は、東西に2.5 ㌔ほど南北に5㌔ほどのエリアです。

中央には水路が流れていて、その左右から各国の仏教寺院に至る道がつながっています。
聖園の一方の端にはワールド・ピース・パゴダと呼ばれる「日本寺」、もう一方の端はブッダ生誕の地「マヤ・デヴィ寺院」があります。
これだけ広大な敷地がきっちり区画整理され、聖園が作り込まれていることに驚きました。ネパールで他にこのような造りは思い当たらないです。
帰ってから調べてみると、このルンビニ聖園は、日本の建築家丹下健三がマスタープランを作り、仏教国が協力して作ったものだそうです。どうりできっちりした作りになっているはずだと思いました。
ルンビニ園 観光メモ
- 園内は広いので、水路をはしるボートやトゥクトゥク(オート三輪バイク)などを使って、上手に移動しましょう。トゥクトゥクは2時間でRs.500が相場のようです。
- 園内を駆け足で巡れば半日ほどで回ることができますが、ゆっくり見て回るには1・2日かかるほど広いです。
ルンビニへの行き方
[バイラワから]バイラワ空港(現在はシッダルタナガル・ゴータマ・ブッダ空港)からタクシーで30分ほど。
[カトマンズから]バイラワ空港(現在はシッダルタナガル・ゴータマ・ブッダ空港)まで飛行機で 片道116 $ほど、所要時間35分ほど
ツーリストバスで片道Rs.1,000 ,8~9時間ほど。
[ポカラから]バイラワ空港(現在はシッダルタナガル・ゴータマ・ブッダ空港)まで飛行機で 片道103 $ほど、所要時間20分ほど
ツーリストバスで片道Rs.1,000 ,8~9時間ほど。
[チトワンから]ツーリストバスで片道Rs.700,4時間半ほど。
チトワン国立公園の前後に組み込むと効率よく行けそうです。
[タンセンから]日本人に好まれている古き美しい町並みの観光地『タンセン』から、ルンビニからバスで3時間ほど。
タンセンに移動するルートも良いでしょう。そのあとポカラに行くと効率的です。
日本から利用しやすい便では、タイのバンコクや、マレーシアのクアラルンプールからの直行便があります。
そちらを利用すると、ネパール国内での移動を削り、効率よく旅行できそうです。また、インドのニューデリーからバイラワへも飛行機は飛んでいますが、インド経由の場合、トランジットであってもインドビザが必要になります。出発前にインド大使館へ問い合わせが必要です。バイラワ行きの国際便はこちらのサイトから見つけられます。
〔インドから入る場合〕
インド〜ネパール間でツーリストが国境を超えられるのは7ケ所ですが、バイラワの隣町スノウリからはツーリストの出入り可能です。注意点は、インドから入る場合はネパールのビザをその場で取得できますが、ネパールからインドに入りたい場合は、事前に日本かカトマンズのインド大使館で事前に取得しておく必要があります。
世界遺産ルンビニ園の見どころ
ルンビニは、1997年にユネスコの世界遺産に登録されています。見どころは二つあります。
ひとつは、世界各国の仏教寺院が見られること。
もうひとつは、“マヤ・デビ・テンプル”という、ブッダの生家の遺跡を含む聖園が見られることです。
まず、世界各国の仏教寺院巡りをしました。ネパール、カンボジア、タイ、ミャンマー、スリランカ、日本、韓国など各国が、自ら資金を出して建てたもの。同じ仏教と言っても、国によってずいぶん形も味わいも違っています。
ここを巡っていると、色んな国を旅行している気分を味わえました。また、ひとつひとつの建造物の大きさも、日本の美術館ほどあり、立派で見応えがありました。
日本のものは真っ白で円形をしたパゴダで、見た目はどちらかというとイスラム教のモスクのようです。日本にあるお寺とはまるで風情が違っています。
パゴダ (pagoda) とは仏塔(ストゥーパ)を意味する英語で、日本ではもっぱらミャンマー様式の仏塔のことを意味するそうです。私たちは、すべて外から建物を眺めて回りました。
この投稿をInstagramで見る
そして、もうひとつの見どころが、マヤ・デヴィ・テンプルのある聖園。
ブッダの生まれ育った場所です。ここの遺跡は、紀元前6世紀のものです。
幾世紀もの時代を経てきた空気感が、独特のものでした。長い時を経たためか、建物に鈍いつやがあり、見ごたえがありました。
聖地として訪れている信仰心の篤い訪問者は、熱心に祈りを捧げていました。
菩提樹とプスカリニ池、アショーカ王石柱、マヤ・デヴィ寺院、ティラウラコット等、ネパールの見どころをご紹介。専門店ならでは…
ルンビニの観光客の様子
ルンビニを訪れている観光客は、ネパール人が多かったです。修学旅行や遠足で訪れているようです。ネパールでは、観光旅行をするほど生活にゆとりがないと聞いていましたが、人の多さに驚きました。最近はちょっと変わってきたのかもしれませんね。
またブッダがネパール生まれでも、仏教徒は全体の一割ほどしかいません。それでも、ルンビニにたくさんのネパール人が訪れていました。国民の約8割を占めるヒンズー教徒にとっても、歴史的に価値のある場所という認識なんでしょうね。
それにしても、ここまで立派な施設を作っても、行き届かないのが残念です…(・・;
恐らく、外国からのお金できれいなトイレがたくさん作られているのに、水がまったく来ていませんでした!

そして、唯一運用されている古いトイレには、水を用意してくれるおばちゃんがいて、しっかりお金を取られました。まあ、おばちゃんの生活の糧なので良いのですが…たぶん5ルピーだったと思います。
このトイレは園の真ん中を流れる水路の中央辺りにありました。トイレに困ったら、探してみてくださいね。
時間があまりなく、2時間ほどで駆け足で見たルンビニでしたが、なかなか見応えはありましたよ。ネパールに来られる際に旅程にゆとりがあるなら、訪れてみる価値があると思います。何と言っても世界遺産ですから…ね(^_-)!
ネパール・ルンビニ観光のヒント
- ルンビニ園のすぐ横にある中華料理『サンフラワー』が美味しいと評判です。
- ルンビニホテル笠井、ルンビニ法華ホテル
では、日本料理が楽しめます。
- ルンビニの玄関口バイラワにあるホテル・ダーンフェのレストランでは、洗練された美味しいダルバートが頂けます(レモンの酸味を上手に使った本当に美味しいダルバートでしたよ)。

まとめ
ネパールの主要観光地であり、世界遺産のルンビニ園を今回はご紹介しました。
西暦前6世紀から保存されているマヤ・デヴィ・テンプルをはじめ、仏教について見識を深めることの場所でした。
ネパールを訪れる際は、ルートに組み込んでみてはいかがでしょうか?
この記事が良かった方、役立った方はぽちっと応援お願いします↓↓↓