カオス!?ネパールローカルバスの旅 ~タライ地方の中距離移動は何がおすすめ?

ネパール、タライ地方在住の私たち。タライ地方は、カトマンズ・ポカラ間の山岳地帯とは、地形が全く違っています。
インドに近いまっ平らなタライ地方は、東西に長く伸び、端から端まではバスで40時間ほど。
そのタライ地方を少し移動するなら、ローカルバスは避けたほうがいい理由を経験談から解説しています。

隣町行きのバスを探す

in nepal
私たちの町を走る乗り合いバン
私たちの住む町はネパール・タライ地方の比較的大きな地方都市です。
ここで言う「隣町」とはバスで3時間くらい先にある同じような規模の町のこと。実はその間には小さな村や町がたくさんあります。
その隣町には今回初めて訪れました。
私たちはネパール国内の移動は主にバイク、もしくは公共交通機関を利用するならバスかマイクロを利用します。
カトマンズやポカラへは何度も旅しているので、隣町の移動など余裕!と思っていました。
本当は長距離移動用のデラックスバスに乗っていくのが楽なので事前にチケットカウンターで尋ねたのですが、早朝や夕方だけしか走っていないと言われてしまいました。
当日も念のためカウンターで尋ねたのですが、やっぱりその時間には来ない言われ「あっちのマイクロに乗っていきな」と向こうを指をさされました。結局行きはマイクロで行くことになりました。

行きはマイクロバスを利用、乗り心地は?

マイクロの車内…こんな感じです
マイクロとは20人くらい乗客を乗せて走る、ハイエースのようなバンのこと。
実は私たちはマイクロバスがあまり好きではありません。
狭い車内に人がぎゅうぎゅう。しかもシートは薄っぺらいので、カトマンズやポカラに行く時など長時間乗っているとおしりも痛くなってきます。
メリットは早く着くこと。バスに比べて車体が小柄なので、バスやトラックをガンガン追い抜いて走ります。
しかも同じ目的地に行く人を乗せて走るので、途中の人の乗り降りも少なく、ほぼノンストップで目的地まで行くことができます。
(とはいえ、車をガンガン追い抜いていくというのは、それだけ運転も荒いという事。それも私たちがあまりマイクロに乗りたくない理由です)
とはいえ今回は隣町への「ちょっとした」移動。しかも山道も通らないので、マイクロでも大した問題は無いだろうと考えてマイクロを選んだのですが・・・結果的には正解!
実際狭くてぎゅうぎゅうだったものの、トラブルもなく予想より早く2時間半ほどで隣町に到着。体力的にもそれほど負担なく行くことができました。
Kopila
早くついてよかったね!

帰りはローカルバスに乗る、これがひどかった!

さて用事を終えての帰り。
行きでマイクロをちょっと見直していたのですが、帰りは時間的にも余裕があるのでバスパークからローカルバスで帰ることにしました。
バスパークに泊まっているバスなら、空いているバスを見つけて比較的良いシートに座ることもできます。
折よくまだ乗客の乗っていないバスを見つけ、乗降口近くの比較的足元の広いシートを確保できて、空席にも余裕のある状態でバスパークを出発したので、帰りも余裕と安心していました。
だが! 甘かった・・・
シートが空いた状態で出発したとしても、ネパールのバスは途中で停まりながら乗客を拾って行きます。とはいえ出発地の大きな町を抜ければ順調に進んでいくだろうと高をくくっていました。
と言うのも、私たちが何度も旅行をしているポカラやカトマンズへは基本的に山間の道を通るのですが、そうした道沿いにはそれほどたくさんの人が住んでいるわけではありません。
途中で乗り降りする人の数もたかが知れています。今回の旅も同じようなイメージでいたのです。
ネパールの車窓から
ネパールの車窓から~ノラ牛が大きな態度で居座っている
しかし、タライ平野の道ぞいは山道とは少し勝手が異なっていました。タライ平野には小さな町や村がずーっと続いているので、途中途中の村や町でバスに乗ってくる人の数も段違いだったのです。
途中乗車する人でバスのシートはすぐに埋まり、その後も続々と止まっては乗客が乗り、止まっては乗りの繰り返しで結構な時間がかかります。
とある町では、すでに立ち乗り客でいっぱいのバスに、20人ほどがバスに乗り込もうとしてきました。
ネパールのバスは、基本的に乗客を断りません。理由は当然。できるだけ大勢乗せた方が運賃がたくさん稼げるから。
とはいえ乗り込もうとしている人数をみて私たちは「これはさすがに無理だろう」と思いました。
完全に定員を超えています!
ところがカラシ(車掌)は人を呼び込み、乗客はどんどん乗り込んできます。
カラシが「もっと後ろに詰めて!」「あんたはどこまで?遠くの町?じゃあ奥に行って。近くの町?じゃあ手前に」という具合に乗り込む乗客をどんどんさばいていきます。
そんなうちに無理だろうと思っていた乗客は見事に全員バスの中へ。すし詰め状態でバスは出発しました。
すし詰めと言っても握りずしや海苔巻きの寿司ではありません。バッテラや押し寿司くらいぎゅうぎゅうに押し固められた状態。
窓から外を見ると何人かの乗客の男性の体はもう乗降口から外にはみ出しています。
一人の男性は私たちの座っている席の窓を開け、そこに器用に腕を通して落ちないようしがみついてバランスを取っています。
この男性の体はバスの外にあります。何とか無事に目的地で降りていきましたが…
時々サントスもこれに近い状態になります。
私の席の横では、隣に立ったおばさんが、「手すりがないからあんたの手に捕まっていい?」と私の腕をがっしり握って来ました。
座っている私たちも、人が寄りかかって来るのでまっすぐに座れずに不自然な体制に。
そこに前方の乗客の一人が「おい!もっと後ろに詰めてくれ。このままだと人が落ちるぞ!」と後ろの乗客に叫ぶ声が。
向こう側の席ではお母ちゃんが「プラスチック(ビニール袋)をくれ!」と叫んで、渡されるや否やその子供がゲ〇を吐きだす始末。
子どもの「オエ~」という音がする中でもネパリ(大半はおばちゃん)たちは、鳥かごの鳥のようににぎやかにおしゃべりをしています。
形だけのポリスチェック
途中でツーリストポリスの「乗降扉を閉めて走るように」との指導が入り、仕方なく降りる乗客。ただ、降りた乗客もバスの後ろから付いてきていて、少し走った後再び同じバスに乗りこみ、同じ状態で走り始めます。
こぴら
いっ、いいんだろうか??
サントス
ポリスチェックも形だけで甘いよね~
そんな状況が1時間ほど続いて、帰りは途中の村々で止まりながら3時間半かけてようやく自分たちの町までたどり着きました。
比較的短い旅のはずなんだけど・・・座っていただけなんだけど・・・立っている人よりは断然楽なはずなんだけど・・・
混雑とカオスな状態にやっぱりどっと疲れてしまいました。
車の屋根に乗せた荷物を降ろす乗務員の図

まとめ 今回の教訓と結論

隣町までの小旅行でしたが、ネパールの旅の達人になるにはまだまだ道のりは遠いと実感した一日でした。

平地(タライ平野)中距離の移動は、バスよりもマイクロが早くて便利。

おすすめの移動手段はどんなルートを通るかでも大きく変わってくると、学びました。

皆さんもタライ地方を移動されるときは、ローカルバスに気を付けてくださいね。

ローカルバスのカオス度がすごすぎたお話でした(;^_^A

 

※カトマンズ⇔ポカラ間の移動についてはこの記事をご参照ください

 

 

 

この記事が気に入ったらいいね!してね♡